コラム

フランソワ=グザヴィエ・ロト

ここのところ、手兵のピリオドオーケストラ「レ・シエクル」と

近代作品を時代楽器で演奏したCDをリリースして話題を振りまいている

フランソワ=グザヴィ・ロト。

以前、南西ドイツ放送響の指揮者として来日したときにインタビューすることができた。

まるでソビエトの頑固な巨匠のような風貌をしているが、インタビューしたときは

なんとまだ30代。背もそれほど高くなく、野球帽みたいなのを被って若さ満点だった。

話を聞くと本当にアイデアに溢れていてアクティブ。

レ・シエクルも、古楽から現代音楽までできる団体を目指して設立したという。

レ・シエクルの楽器のこだわりようも半端ではないが、

みんなe-bayなどで集めたのだそうだ。彼自身本当に楽器に詳しく、

100年前のトロンボーンなどについて熱く語ってくれた。

本当にこれから楽しみな指揮者である。

日本にもこういう人が現れてほしいな。

 

2013年7月2日  佐伯茂樹

2013-07-02 | Posted in コラムNo Comments » 

 

バイエルン放送響

以前、ドレスデンシュターツカペレの取材の話を書いたが、

バイエルン放送響の取材のときも面白い体験ができたので今回はそのときの話。

目的はトランペットのロイビンのインタビューだったのだが、

取材場所が本番前のサントリーホールだったので、インタビューをしていても

いろいろなメンバーが控え室に入ってきて落ち着かない状況だった。

途中でホルンのメンバーが入ってきて僕の隣りに座ったのだが、

よく見たらリツコフスキー。なつかしかったなあ。

インタビュー後ステージで撮影することになったが、まだ他のメンバーも練習しており、

なんとタルケヴィ(現ベルリンフィル首席)などが加わって我々

(と言っても僕とカメラマンだけ)のためにトランペット三重奏を聴かせてくれた。

ちょっとした贅沢な時間でした。

 

2013年7月1日   佐伯茂樹

2013-07-01 | Posted in コラムNo Comments » 

 

ドイツ料理

ビールが好きなので、ドイツ料理は好きだった。

でも、あるとき、大学都市のテュービンゲンにしばらく滞在することがあって、

初日に大学の食堂で出た食事を見て印象が変わってしまった。

皿に豆の煮たやつとソーセージをどかっと盛られてそれだけだったのだ。

味も美味しくなくて「刑務所の方がましだろ」と思った。

さすがに2日目から行く気がせず、近所のマクドナルドに通い、

ハンバーガーロイヤルST(トマトが挟んである)とか食べたなあ。

大学はトイレも便器に蓋がなく、縁が滑り止めでざらざらにしてあるなど閉口。

でも大学都市だけあって、毎日本屋を見にいくのが楽しかった。

 

2013年6月27日   佐伯茂樹

2013-06-27 | Posted in コラムNo Comments » 

 

ヨドバシカメラ

以前、ウィーンに行ったとき、トランペットの故ホラーさんがウィーンフィルの定期演奏会の

席をとっておいてくれたことがある。

そこはどうやら定期会員ばかりの席で、コンサートに来たというよりは社交場に来た雰囲気。

通路で1人の正装した小太りの紳士を紹介され、

彼らは日本から来たんだとホラーさんが言うと、

その紳士「マアルイミドリノヤマノテセン〜マンナカトオルハチュウオウセン〜」

とフルコーラス歌ってくれた。

日本人に対する歓迎の意だったのか? それともバカにされたのか?

しかしどこであの歌覚えたんだろう。

 

2013年6月20日  佐伯茂樹

2013-06-20 | Posted in コラムNo Comments » 

 

ジャン=ミシェル・デュファイ

以前、フランスのコンクールを取材していたとき、

たまたま隣りに作曲家のジャン=ミシェル・デュファイが座ってきた。

日本ではすでに亡くなっているという説も飛び交っていただけに、

その元気なお姿にびっくり。

声をかけて彼の作品について質問してみた。

まず、一連のガブリエリ・マッソンのために書いたトロンボーン作品について。

「あれは細管のために書いたんですよね?」と聞いたら、

「細管? あれは太管のために書いたんだ」と意外な答え。

そう、フランスの極細管からすると、マッソンの細管は太管という認識だったのだ。

「2つのダンス」についても、冒頭の表現が世界中で間違って演奏されていると、

不満のことば。

他にもいろいろ聞いてあるので、いずれどこかで書きたいと思います。

 

2013年6月18日  佐伯茂樹

2013-06-18 | Posted in コラムNo Comments » 

 

インタビューの録音

インタビューをしていて苦労するのは録音だ。

今はICレコーダーだが以前はずっとカセットテープレコーダーだった。

カセットは回っているのが見えるのでそこは安心感があったが、

90分テープだと40分を過ぎた辺りからテープの残量が気になって仕方ない。

45分でテープをひっくり返さなければいけないからだ。

相手の話を聞きながらちらっと機械をみて、止まった瞬間に作業をする。

そのとき話をとめて待ってくれる人もいるが、

話し続けるひともいるから大変。今は本当に楽になった。

 

あと、インタビューで苦労するのは、相手の声量。

喫茶店とかでぼそぼそっと話されると、あとでボイスレコーダーの

解析みたいな作業をしなければいけなくなってしまう。

以前、大阪で吹奏楽の有名な先生にインタビューしたときも、

「ここでええやろ」と言われ喫茶店で始めたのだけれども、

この先生、イメージと違って声が小さい。

帰って録音を聞いたら、後ろの席のおばちゃんの大阪弁の会話がメインで

入っていた。

2013-06-16 | Posted in コラムNo Comments » 

 

古楽器のマウスピース

根っからの好奇心もあって、さまざまな種類の金管古楽器を吹く。

現代楽器でいうと、アルトホルンからEsテューバぐらいの範囲なので

持ち替えするのは大変なのだが、違う楽器だと割り切ってしまえば慣れてしまう。

最大の問題は、マウスピースだが、基本的に楽器についていた当時のものを使う主義。

自分の口に合わせてつくる人もいるけど、それだとやはりモダンの音がしてしまい、

その楽器本来の音を引き出すのが難しい。

その点を考えると、それぞれのマウスピースに自分が順応した方が楽なのである。

そして、何よりも、当時のマウスピースを使って当時の曲を吹くと、

楽器が当時のアンブシュアを教えてくれるというメリットがある。

これは大きい。最近はいろいろな楽器を吹いた経験から、

現代は失われてしまった金管楽器のアンブシュアの系譜のようなものが見えてきた。

また、この昔の奏法が現代の楽器のときにも役立つんだな。

 

2013年6月14日  佐伯茂樹

 

2013-06-14 | Posted in コラムNo Comments » 

 

シャッター音

取材をするとき写真も撮ってこなければいけないことが多い。

本来ならカメラマンが撮るべきなのだが、諸事情から仕方ないようだ。

いちばん嫌なのは、コンサートのレビューを書いて写真も撮るというケース。

最近はそういうケースは稀になったけれど、

客席でコンサート中に写真を撮るというのは本当に嫌。

いちばん後ろに陣取ってアンコールで撮るという感じだが、

それでも周囲の客の白い目が辛い。一眼レフはシャッター音がうるさいのだ。

たいていは、事前に演奏者に承諾を得て、アンコールのにぎやかなときに、

音に合わせてシャッターを切る。

この経験をすると、二眼レフが欲しくなる。

ところが、以前フランスで取材したときは面白かった。

ブラスブリテゥンの編集長も取材していたのだが、

カメラではなくビデオを回している。あとでその中から静止画にするという。

ああ、確かに動画ならシャッター音もしない。

そういう発想がヨーロッパ人らしいと思った。

 

2013年6月13日  佐伯茂樹

 

 

2013-06-13 | Posted in コラムNo Comments » 

 

マーラー5番

以前、専門誌の仕事でドレスデン・シュターツカペレの来日公演の取材を

したことがある。

今から考えると本当に無謀だが、1人で金管セクション全員を取材。

インタビューもして、片っ端から使用楽器などを訊ねていった。

なんとか一通り終わり、ステージではシノーポリの指揮でマーラーの5番が始まった。

ホルン後ろのバックステージのひな壇に座って聴いていたら、

何かブツブツ言っている老人が僕の横に座ってきた。

「誰?」と思って横を見たら、なんとペーター・ダム!

思わず2度見してしまった。

その後、ダムと話しながら後ろからシノーポリのマラ5を鑑賞。

とても贅沢な時間だった。もちろん客席で聴いた本番も素晴らしかったけど。

 

2013年6月12日  佐伯茂樹

2013-06-12 | Posted in コラムNo Comments »