2013-06

ハリー・リースのレッスン

学生のころから来日プレイヤーの公開レッスンはよく聴講した。

その中で衝撃的だったのは、ケルン放送響の首席トロンボーン奏者だった

ハリー・リースのレッスン。

受講生はダヴィッドの小協奏曲で受講したのだが、

冒頭からピアニストに対するレッスンに。

和声進行に対する駄目出し。

やっとトロンボーン独奏が高らかにEsの音を吹き鳴らすとこれもダメ。

ここはEsを大きく鳴らすのではなく、EsからBに向かう音楽だという。

確かにそうだ。EsはむしろクレッシェンドしてBを鳴らして減衰した方がいい。

長年「できる限りEsを大きく鳴らしなさい」と教わってきたから

カルチャーショックだった。その後の解釈もその連続。

以来、楽器ではなく音楽のレッスンを聴こうと心に決めた。

 

2013年6月11日  佐伯茂樹

2013-06-11 | Posted in コラムNo Comments » 

 

ハンス・ガンシュ

これまで実にさまざまなアーティストのインタビューをしてきたが、

その回数がいちばん多かったのはハンス・ガンシュとミシェル・ベッケだと思う。

ガンシュは行くたびに「やあ、またお前か」という感じで、

いつでも陽気でごきげん。

しかし、インタビュー中の会話は、音楽よりビールと下ネタらしきものが多い。

プロブラスのメンバーとして来日したときは、弟トーマスも同席したのだが、

弟の落ち着きの無さと言ったら!

ホテルの前でガンシュホーンを出してスーパーマリオを吹いて踊るし。

ウィーンフィルブラスで来たときは、終演後舞台裏に行ったら、

アサヒスーパードライを飲んでいてゲリエに酔っ払って絡んでいた。

でも、本当にすばらしい歴史に残るトランペット奏者である。

これからも頻繁に日本を訪れてほしい。

 

2013年6月9日   佐伯茂樹

2013-06-09 | Posted in コラムNo Comments » 

 

19世紀の管楽器

昨日、ジャン=ピエール・マテさんの話が出たので、マテさんの話をもう少し。

マテさんは、1970年代にタール氏らと歴史的金管楽器の研究を始めたパイオニアである。

アーバンの研究も素晴らしかった。

そんなマテさんに注目され、BRASS BULLETINで記事を書けと言われ、

3カ国語に翻訳されて記事が載った。翌年、フランスに行ったとき、

オーケストラのメンバーから「お前の記事を読んだ」と言われたのは嬉しかった。

結局、BRASS BULLETINの最終号にも記事を書かせてもらい、

マテさんから「19世紀の金管楽器の歴史はまだ不明な点ばかり。

それを研究して世界に発信するのがシゲキの仕事だ」と言われた。

責任は重いけどとても嬉しいことば。まだまだ実現できないし、

まったく世界に発信していないけれど、この言葉を支えにしてがんばっている。

 

2013年6月8日  佐伯茂樹

2013-06-08 | Posted in コラムNo Comments » 

 

昨日の続き

オフィクレイドを始めたのにはもう1つ理由がある。

edition BIMの社長でBRASS BULLETINの編集長だった

ジャン=ピエール・マテさんに懇意にしていただいていて、

彼のスイスの自宅に遊びに行っていたときに、

「シゲキ、150年前の金管五重奏曲が12曲発見されたんだ。

お前が日本で初演をしろ」と言って、

まだ未出版だった楽譜を刷ってもらっていただいた。

編成はプチビューグル、コルネット、ホルン、トロンボーン、オフィクレイド。

マテさんのうちにもオフィクレイドがあって、これはやるしかないと

思った次第。結局、4番まで初演したけど、残りもやらないとなあ。

 

2013年6月7日  佐伯茂樹

 

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オフィクレイドとの出会い

筆者がオフィクレイドを吹くようになったのは、今から11年前。

当時、働いていた専門誌の記事で紹介することになり、

売り物の楽器を取材。そのまま持って帰って、それを公園に持って行って表紙の撮影をした。

それからしばらく家にあって、買わないかという誘惑のことばが。

すごく高かったけど、これは個人で持っていないと練習できないなと思い、

清水の舞台から飛び降りるつもりで購入。

最初は運指表どおりに吹いてもまるでその音程が出ないので、

ファゴットの初心者用エチュードと曲集をたくさん買ってきて我武者らに練習した。

しかし、実際に勉強になるのは実戦の場。

特に、音程、音量で容赦してもらえないモダンオケは勉強になった。夏の夜の夢の全曲

という修羅場は本当に大変だった。あのときに、442用の運指をたくさん開発した。

 

2013年6月6日    佐伯茂樹

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バーゼルでの水の思い出

今から10年ほど前、フランスで仕事を終えたあと、

プライヴェートでスイスのバーゼルに行った。

空港まで車で連れて行ってもらい、徒歩でバーゼルに入ったのだがこれが大失敗。

夏で喉が乾くのに、日曜だったから店が開いていないのだ。

もちろん、日本のようにコンビニとか自販機はない。

どこかにスーパーがあればエビアンを大人買いしようと思い、

街中国境まで探したけど気配もない。

当時はカフェに入るなんて発想はなかったから、

マクドナルドに入ってオレンジジュースを注文。

あまりに美味しそうに飲んでいたからかバイトの黒人女性がおかわりをくれた。

ホテルに行っても飲み物がないと思い、途中のサンドウィッチ屋に入って、

店にあった紙パックの珈琲などを交渉して買い占め。

なんとかその日は飲み物にありつけたのでした。

 

2013年6月5日    佐伯茂樹

2013-06-05 | Posted in コラムNo Comments » 

 

レコード芸術6月号で記事を書きました

レコード芸術6月号で特集「黄金のアメリカン・サウンド」のコラム「アメリカン・サウンドの秘密」と名盤選コメントを書きました。NEW DISCでは「アバドのモーツァルト管楽器協奏曲集」を、ICAクラシックス」レーベルのDVD1枚とCD7枚について書きました。あとは月評です。1200772259

2013-06-03 | Posted in 雑誌掲載情報No Comments » 

 

バンドジャーナル6月号で記事を書きました

929243_pバンドジャーナル6月号で、ファブリス・ミリシェのインタビューをしました。あとはエリック宮城さんに聞く楽器の悩みなんでも相談室、ディスクガイド、コラムを書きました。コラムは今回から毎月連載となり「作曲家と楽器」のテーマで書いています。第1回のテーマはブラームスとホルン。ブラームスのホルンエチュードの話です。

2013-06-03 | Posted in 雑誌掲載情報No Comments » 

 

モーストリークラシック6月号で記事を書きました

cover_1306_olモーストリークラシック6月号の特集「最新格付け!管弦楽曲ランキング」のアンケートに回答して、第13位〜第20位までの楽曲の解説とディスク&フランスの管弦楽曲について書きました。
2013-06-03 | Posted in 雑誌掲載情報Comments Closed